第38章 ●縛る●
「ありがと、悟。最高のクリスマスだよ。」
露天風呂から景色を眺めていた恋が僕の方を向き、ほっぺにチューをしてくれた。
「喜んでもらえて良かったよ。さっき縛ったところ跡ついてない?見せて……うん、大丈夫だね。」
恋の手は綺麗なままだった。
「自分で縛ったくせに心配なの?」
「そりゃそうだよ。大事な恋に傷でもつけたら大変。」
「じゃあ何で縛ったの?」
「その方が可愛いからに決まってんじゃん。」
「やっぱ変態じゃん。」
「変態は嫌い?」
「嫌い……」
下を向く恋。
「そうなの?」
顔を覗き込む。
「変態の悟は……好き。」
照れたように笑う恋。
「もう……可愛いんだから。」
たまらず抱きしめる。
「大好きのチューして。」
おねだりした。
「大好きよ。」
僕の首に手を回して下唇に吸い付き、舌を滑り込ませる恋。
僕はただそれを受け入れる。
熱い舌がボクの口の中を蹂躙する。
互いの唾液が混ざり合う。
角度を変えながら息継ぎをしながら長く、深く。
恋の愛が僕に注ぎ込まれる。
僕も応えなきゃね。
「大好きだよ。」
恋の唇が僕から離れた隙に愛の言葉を囁く。
顔を手で包み、目を見つめて僕から口付ける。
舌を入れ、さっきと立場が逆転する。
愛しい女の口内を僕の下で犯す。
恋のやらしい声が漏れる。
それを聞いた僕は更に昂る。
顔の手を背中に回し、腰を抱える。
しっかりと愛を確かめ合った。
「おなかしゅいた。」
まったくこの子は……
「まだご飯には早いからケーキ食べよっか。」
「うんっ!」
嬉しそうに返事しちゃって。
「ちょっと待っててね。」
風呂から上がってフロントに電話をかける。
「例のものお願い。部屋の前に置いてね。」
「かしこまりました。」
事前に頼んでおいたんだ。