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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第4章 ●気になる●


俺は強い。
俺が生まれて呪術界の均衡が崩れた。
俺に敵う者はいない。

ガキの頃から何不自由ない生活を送ってきた。
欲しいおもちゃも欲しいお菓子も全て手に入れてきた。
だけど、思うようにならない物があった。


それは女だ。


何故か昔から身近な女に嫌われる。
同級生にも、親戚の女にも、仕舞いには使用人にまで。

「なあ、俺とつきあってくれよ。」

「やだ。」


「ねぇ、俺のこと好きだろ?」

「嫌いよ。」


「俺の女にしてやってもいいよ。」

「ご勘弁下さいませ。」


使用人にまで振られた時は流石に凹んだ。
けれど、遊びの女には困らなかった。


何でだろう?

親友の傑に聞いてみた。

「それはね、悟。君は性格に問題があるからだと思うよ。歌姫先輩だっていつも君にキレてるだろう?だけど、一夜限りの関係だと性格なんてどうでもいいだろう?」

傑の言うことは一理ある。
確かに、俺と関わる女はキレ気味のやつが多い。
歌姫に、硝子だってよく俺の事をクズだと言うし。

「性格ねー。今更直せるかっつーの。」

結局、開き直る事にした。
彼女が出来なくったっていい。
ヤレる女は沢山いる。

今夜も傑と一緒に街へ出かける。

「ねぇねぇ、おねーさん。遊びましょ?」

派手な女にこう言えば一発で釣れる。


「ねぇ、キミ年いくつ?」

釣った女とホテルに入った。

「さあ?いくつだと思う?体見て調べてよ。」

そう言って服を脱ぐ。

「へぇ、すごい体。たっくましーい。」

「おねーさんも脱ぎなよ。」

「脱がせて。」

女をベッドへと押し倒してキスをしながら服を脱がせる。
ちょろいもんだ。


こういうのは絶対に上手くいく。

「おねーさん、携帯教えてよ。」

別れ際に聞く。

「ごめんねー僕。家に怖いおにーさんがいるから教えてあげられないの。」

結局こうなるんだ。
 
女は振り向きもせず、手をヒラヒラさせながら街へ消えていった。




「傑、どうだった?」

別の女と消えていた傑と落ち合う。

「まぁ、いつも通りかな。悟は?」

傑はあまり恋愛に興味がないようで、こういう割り切った関係を楽しんでいる。

「俺もいつも通りだよ。」

「そうか。そろそろ帰ろうか。」

「あぁ。何か腹減ったし、帰って甘いもんでも食うわ。」



寮に帰ると、誰かの話し声が聞こえて来た。
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