第36章 ●護る●
「私が死んじゃったかと思った?」
「冗談でそういう事を言うなって言っただろっ!」
少し語気を強めた。
「何で……怒るの?」
あらら、泣いちゃった。
「ごめんよ、泣かないで。僕の可愛い恋。」
涙を拭ってやる。
可愛い顔。
おでこにキス、次に瞼そして耳を舐めた。
「愛してる。誰よりもね。」
「私も。」
「ちょっと待ってて。もう、潜っちゃダメだよ。」
急いでシャワーを浴びた。
「おいで。」
そしてお嬢様に手を差し伸べる。
湯船から引き上げてタオルで拭いてやった。
「ありがと。」
「じゃあ、キスしてよ。」
強請る。
すると、手を広げて精一杯背伸びする恋。
その姿があまりにも可愛くてかがまずに眺めてた。
そしたら、恋がジャンプして飛びついてきた。
そしてキス。
落ちないようしっかりと抱えてやる。
僕に抱きついたまま熱いキスをする恋。
どれぐらいそうしていただろう?
不意に恋が唇を離し抱きついた。
「悟……めちゃくちゃにして。」
傑にされた事を忘れたいのだろう。
「いいの?めちゃくちゃに愛しちゃうよ。」
「うん。愛して。」
そのままベッドへ運び、ゆっくりと降ろす。
身体中を愛撫し、指でなぞる。
「アアッ、ンンッ。」
可愛い声を耳にする度煽られ、血がたぎる。
「悟、大好き。」
愛の言葉を囁かれれば更に昂る僕の心と体。
言われた通り、めちゃくちゃに愛してやる。
色んな体制で。
座位の時は汗ばむ肌が密着してねちゃねちゃしてた。
「アァンッ、これ深いぃ。」
「これ好きだったろ?」
「うん、好き。」
「僕も好きだよ。」
最後はいつものように正常位で。
キスしながら昇りつめた。
恋は気絶してる。
すぐに目覚めるはずだ。
瞼が動く。
ほらな、そろそろだよ。
「う……ん、またどっか行ってた?」
「ごめん、ちょっとやり過ぎた?」
「ううん、良かった。」
ニコッと笑う恋。
たまらず抱きしめた。