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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第36章 ●護る●


「傑達の行方は掴めていない。」

学長が悔しそうに言った。

「だろうね。アイツがボロ出すわけないよ。」

「恋の様子は?」

「硝子が言うには睡眠薬らしい。今から色々検査するって。」

「俺も後で見に行く。」

「学長、傑は僕の事好きなのかな?」

「そうだろうな。」

「もし、目の前に現れたら殺すけどいい?」

「ああ、仕方ないだろう。」


処置室へ向かうと部屋の前に七海と猪野がいた。

「五条さん、恋ちゃんの具合は?」

青白い顔をした猪野が言った。
コイツは学生の頃から恋に惚れてる。

「睡眠薬で眠らされていただけだ。特に目立った傷もなさそうだよ。」

まさかキスマークがついてるなんて言えるわけない。

安心した様子の猪野の側で眉間に皺を寄せている七海。
薄々勘づいてるんだろうな。
そうだ、コイツは恋の事が嫌いで別れたわけじゃないんだった。
ある意味コイツも被害者か。

だが、恋敵の気持ちを思いやる余裕なんて今の僕にはない。
そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、七海は何も言わなかった。

「おい五条!」

そこへ2年の担任、日下部がやって来た。

「何?」

「恋ちゃんは?」

恋ちゃんって呼ぶなよ。
気持ち悪りぃ。
コイツは隙あらば女の職員にちょっかい出してる。
女達は陰でコイツの事をセクハラ親父と呼んでいるそうだ。
もちろん恋にもちょっかいを出してくる。
まあ、恋の場合は上手くあしらってるけど。

「硝子が治療中だ。」

「どこか怪我してるのか?」

「いや、外傷は無さそうだった。」

「そうか。」

飴を舐める日下部。

「飴ちょうだい。」

「ほらよ。」

飴を貰い舐める。
糖分補給しないとな。

今ここにいる男はみんな恋に惚れてるんだよな。
何気にモテるよなあ。
小さくて可愛くて強い女だからな。
そうそういないよな、こんないい女。
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