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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第35章 ●嬲る(夢主の場合)●


「終わりました。しかし、私の能力では出血を止め、脱臼を元に戻すのが精一杯。骨折までは治せません。」

「これで十分さ。どうもありがとう、君は外へ。」

「御意。」

呪詛師は外へ出た。


「疲れただろう、ゆっくりすれば良い。」

再びソファに腰掛けた私の隣に夏油が座る。

「アンタにされた事せっかく忘れてたのに、何で今頃現れるの?」

昔のことを思い出し、涙が溢れた。

「泣かないで、恋。」

私の頭を撫でる夏油。

「触んないでよぉ。」

「よしよし、可愛いね。」


私、何で自分を傷つけた男に慰められてるんだろう?


「夏油のバカ……」

コイツにされた事は許せないけど、友達として過ごした時間は何ものにも変えられない。

だから悟に言った。

私は大丈夫だと。

悟に親友と争って欲しくなかったから。

硝子や、建人だって夏油の話はしない。

きっと辛いからだ。

それなのにコイツは………


「大丈夫かい?」

心配そうに私の顔を覗き込む夏油。

「悟のところに帰りたい。」

「ああ、その顔。君が悟に会いたいと恋願う顔、好きだよ。」

「何で今ごろ?ずっとおとなしかったのに。」

「天災は忘れた頃にやってくるって言うだろ?」

「わけわかんない事ばっか言わないで。」

「君が恋しくなっただけだよ。」

「乱暴な事しないで。」

今日乱暴したのは私なんだけど。

「しないよ、私も大人になったんだ。私はただ、君が欲しいだけさ。悟に愛されてる君が。だけど、力ずくで組み敷いてもダメだとわかったんだよ。君にも七海と同じ選択をしてもらう。」

「言う事聞かないと非術師を殺す?」

「そうだよ。それに、二度と悟に会えなくなるよ。」

「何すればいいの?」

わかってるけど聞いてみた。

「君は物分かりのいい子だね。そう言うところも好きだよ。寝室へ案内しよう、私は君が欲しい。」

言われた通りにするしかなかった。
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