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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第35章 ●嬲る(夢主の場合)●


翌日は朝から討伐任務。

補助監督は高山涼子。

「恋さん、五条さんとより戻されたんですね?」

行きの車の中で高山に聞かれた。

「うん、建人に聞いたの?」

生徒たちに揶揄われるのが嫌で、悟には口止めしている。

知っているのは硝子、伊地知、建人だけ。

「お二人を見ていてわかったので彼に確かめました。」

この時は勘の鋭い子だなあと思った。

「建人とは上手くいってる?」

「はい、順調です。」

「そう、良かった。」

昨日見た2人の姿が気になっていたけど、この時それは杞憂に過ぎないと思った。


途中、元教え子の猪野を拾った。


「おつかれ、任務終わりでまたすぐ任務なんて大変ね。」

「自分から言ったんだよ。とにかく任務ぶっ込んでくれって。」

「どうしたの?なんかあった?」

窓の外を見てる猪野。

遠い目をしてる。

「フラれた。」

ボソッと言った。

「フラれたってあの子に?えっと、ななちゃんだっけ?あの可愛い子。」

「そうだよ。俺が他の人を見てるから付き合えないって言われた。」

「他の人ってアンタ、他に女がいるの?」

「違うよ……ずっと片想いしてただけ。」

「へえ、アンタがねえ。」 

そんな事は初耳だった。

「だから仕事しまくってんだよ。色々忘れたくて。」

「そっか、元気出してね。今度アンタの好きなプリン沢山作ってあげるから。」

「本当!」

「うん。」

私の方を向き、嬉しそうは表情を見せる猪野。

この子は私の教え子の中で1番問題児で1番可愛い。

「恋ちゃん、七海さんと別れたんだろ?五条さんとはより戻さないの?」

この子は私をちゃん付けで呼ぶ。

「もう戻ったよ。」

嘘つくわけにもいかないから。

「そ、うなんだ……」

猪野はそう言うとまた窓の外へ目をやった。
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