第32章 ●逸る●
再びソファに座り、手でお尻をなぞりながら、恋の耳元に顔を近づける。
「七海のエッチ良かった?」
耳元で囁いた。
お尻をなぞりながら段々と上へあがる。
「まあ……それなりに。」
腰をなぞりながら再び甘い声で囁く。
「ちゃんと気持ちよくしてくれたぁ?」
「それなりに……」
「僕とどっちが良かった?」
「教えてほしい?」
ニヤつく恋。
立場は一気にひっくり返る。
僕の耳元に顔を近づける恋。
「悟のが良かった。」
囁かれちゃった。
下を向き、恥ずかしがる恋。
聞いた僕も恥ずかしい。
「自分が言ったくせに照れんなよ。」
「悟だって照れてるくせに……可愛い。」
腰で止まっていた手をゆっくりと動かし、服の中へ滑り込ませる。
「可愛い僕は好き?」
返事を待たず、うなじにキスをした。
軽く。
触れるだけのキスを。
それだけなのに震える恋。
いいや、震えてるのは僕だ。
ワンピースの中に滑り込ませた手の指先が震えてる。
それ以上進めなくて。
僕、どうしたんだろ?
こんな事初めてだ。
恋が欲しくてたまらないのに。
その時、柔らかい物が僕の顔に触れた。
「悟……震えてる。」
恋に抱きしめられた。
「ごめん、怖気付いた。」
「何を?」
「意地悪だね。」
「こんな格好させるから。」
「ごめん。だけど、もう少し見させて。」
「見るだけならどうぞ。」
僕から離れ、ワンピースをたくし上げる恋。
おへそが見え、可愛いピンク色のブラジャーが見えた。
「大サービスだね。」
「お酒飲んだから暑くなってきちゃった。」
「暖房効いてるしね。」
「悟ぅ、脱がせて。」
「はいはい、お嬢様。」
脱ぐのを手伝ってやる。
そろそろおねむかな?