第31章 涙する
そして硝子の部屋へ行った。
帰りにお菓子買って帰ったけど食欲が湧かずただ泣いてた。
少しして悟が来た。
「恋!」
今一番会いたくない人。
涙を拭った。
隣に座り、お饅頭を食べる悟。
大丈夫?って聞かれた。
大丈夫な訳ないだろ。
バカ男って言ったら好きだろ?って言われた。
本当、腹立つ。
クズ男。
コイツだけじゃない、和くんも、大ババ様も、建人も、高山も。
何で私だけこんな目に。
そう思ったら腹が立ってきて下唇を噛んだ。
おもいっきり。
みんな大っ嫌い。
血が出た。
痛い。
悟がティッシュで押さえてくれた。
ドキドキする。
嫌なのに、ドキドキする。
だからやめてって言った。
でもやめてくれない。
舐めて消毒するって言われた。
「何であんなに浮気したの?」
「ごめん。許して。」
許せるわけない。
泣きそうになったけど堪える。
悟の前では泣きたくない。
なし崩し的にエッチな事されるから。
その後、硝子達が戻ってきてお酒を飲むことになった。
「恋、このクソ男にハッキリ言ってやりなさい!」
酔いが回り始めた硝子が言った。
「うん、言ってやる。」
「何か怖いんですけど。」
隣に座ってる悟るが大袈裟に怖がってる。
「史上最悪のクズ男、地獄に堕ちろ!……えへへ。」
「さすが、恋!いいぞ!」
囃し立てる硝子。
「怖いこと言っといてえへへじゃないよ。」
呆れる悟。
「自由にやれって言われたから自由に言いたい事言ってるだけ。!あの鬼ババアも和くんも建人も高山も悟もみーんなムカつく!うふふふふ」
私も気持ちよく酔ってきてる。
「恋ちゃん、明日のデートの約束生きてる?」
悟が甘え口調で聞いてきた。
甘えないで欲しい。
悟の事が可愛く思えてくるから。
「ただ飯に、ただケーキ逃すわけないじゃん。」
「何でもいいよ。お前とデートできるなら。」
その後の事はハッキリと覚えていない。
確か眠くなって……
悟においでって言われたような……
気付いた時にはまた膝枕で寝てた。