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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第29章 破れる


「ちょっと待て、何もしてないよ。」

「悟、私の事なら気にしなくていいよ。」 

一応、言ってみた。

「恋、お前まで何言ってんだよ。何もないよ。ずっとご無沙汰なんだから。」

その表情から嘘を言ってるようには思えなかった。

「私の勘違いだったのかも。」

「そんな事より、ねえねえ恋ちゃん、12月7日は何の日でしょう?」

「誕生日でしょ?悟の。」

「せいかーい!五条悟が爆誕した日でーす!あのさあ、その日の夜一緒に食事しない?」

「食事?」

「うん。僕の誕生日なんだし付き合ってよ。親友だろ?お前と七海だってしょっちゅう食事してたじゃん。」 

確かに建人とは時々2人で会って食事してた。

何年か前、それを悟が誤解した事があった。

「わかった。建人も多分許してくれると思う。」

「やったー!お金は僕が出すから。お前は1円も出さなくていいよ。プレゼントもいらないから。」

「悟の誕生日なのに?」 

「お前は身一つで来てくれるだけでいいから。」

「わかった。」


天下の五条悟だもんね。

自分で買えないものはないか。


「五条、私からのプレゼントは酒でいい?」

味噌汁を飲み終え、再び机に突っ伏してる硝子が言った。

「どうせお前も一緒に飲むんだろ?」

「せいかーい!」



その日の放課後。

復活した硝子と近くのカフェに行こうと廊下を歩いて玄関へ向かっている時、何気なく窓の外を見た。

中庭にある大きな木の側に背の高い男と黒いスーツ姿、おそらく補助監督と思われる女の姿があった。

「あれっ?建人?」

立ち止まり、目が釘付けになる。

背の高い男は建人だった。

「どこ?」

隣を歩いていた硝子も立ち止まり、窓の外を見た。

「ほら硝子、あれ見て。一緒にいるのって高山かな?」

「本当だ。七海と高山だ。あんなとこで何やってんだろ?」

2人は向かい合い、何か話しているようだった。

ここからじゃ声までは聞こえない。

背が高くてスタイルが良く、美人の高山。
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