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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第26章 ●決する●


「あーっ、どうしよう。」

「何をどうするの?」

「悟になんて言おう。」

「正直に言えば?昨夜は七海にすっごくイイ事されましたって。」

「な、何で!?」


何故硝子が昨夜建人とした事を知っているのか不思議だった。


「私が七海をけしかけた。」

「はい?何言ってんの?」

「だから、私が七海に五条から奪えって言ったの。」

「何で?」

「五条が女作ってたから。」

「……そう、だよね。」

「冗談はさておき、本心を伝えればいいんじゃない?自分は御三家の人間とは一緒になれないから別れるって。」

硝子は全てを知っている。

「それを言えば何するかわかんないよ。」

「だろうね。だったら、普通に浮気が許せないでいいんじゃないの?それだって本当の事でしょ。」

「そうだね。そうだよね。」

「そうだ。どう考えたって向こうが悪い。」

硝子がそう言って机を叩いた。

「わかった。頑張って伝える。」

「それで?五条と別れてどうすんの?七海と付き合う?」

「それは……わかんない。でも、建人は好き。」

「マジ?アイツ今ごろ相当喜んでるだろうな。」




そして夕方、悟と話す時間がやって来た。

保健室で待ってると悟がやってきた。

「じゃ、私は仕事があるから。」

そう言って奥の部屋へ引っ込んだ硝子。



「話って何?」

悟がぶっきらぼうに言った。

「悟、ごめんね。」

「何が?七海との事?」

「許してあげられなくてごめん。」

「僕は許すよ。七海と何をやってたとしても。」

「ごめん。」

「僕の事嫌いになった?」


好きに決まってる。


何をされても好き。


やっぱり私はこの男が好きなんだ。


だけど、この想いは手放すと決めたから。


「もう…っ、悟とは……付き合えない……ごめんね。」

とめどなく溢れる涙。


堰を切ったように溢れ出す。


下を向き、手で顔を隠して嗚咽を漏らす。


「謝んなよ。」


不意に包まれる温もり。


「さ、とる。」

「ごめんな。もう、泣かないで。」


優しく抱きしめてくれた。
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