第26章 ●決する●
「脱がせてもいいですか?」
そう言って私の方に近づき、下着に手をかけた。
「待って。してあげる。」
彼の胸を押し、後ろに倒した。
そして跨る。
「入れちゃうね。」
自分の下着の股の部分を横へずらし、ゆっくり腰を下ろしとろっとろのソコヘ硬くなってる先端を近づける。
「ンッ、ハァンッ。」
「っ、ああっ。」
前戯もそこそこなのにすんなり入っちゃう。
ゆっくりと腰を動かす。
「アァッ、ンッ。」
「恋。」
名前を呼ばれ昂る心。
「けんとぉ。」
汗ばむ肌。
荒くなる息遣い。
掠れる声。
震える指。
全てを曝け出し、心と体を明け渡す。
すると、彼が体を起こして背中に腕を回した。
座位でより深くつながる。
肌と肌が密着し、汗が混ざり合う。
「アンッ、ヤァっ。」
下から突き上げられ、奥にあたる感覚。
「恋、キスして。」
恋われ、応える。
「建人。」
名前を呼び、唇を重ねる。
舌を絡め、唾液が混ざる。
「ンンッ。」
「大丈夫ですか?」
すぐに心配してくれる。
愛に包まれて。
右手で後頭部を支えられ、ゆっくりと後ろに倒される。
髪を撫でられ、額にキス。
「もう、持ちそうにない。」
「私も。アァッ、もっとして。」
激しくなる動き。
そして、2人でイッた。
終わってからも優しく。
私を包んでくれる。
満たされて、心地よさに身を委ねる。
「ちゃんとイケましたか?」
そういう気遣いがこの人の良いところ。
「うん。良かった。」
「私もです。」
広い胸に抱かれてまどろむ。
「朝食食べませんか?」
「食べる。」
「では、支度します。」
「手伝うよ。」
ベッドから這い出る。
パーカーのファスナーを半分より少し上まで閉めた。
建人も服を着て、2人で朝食を作る。
「卵ある?」
「あります。」
「スクランブルエッグ、オムレツ、だし巻きのどれが良い?」
「だし巻きで。」
「やっぱり。今でも好きなんだね。」
「覚えててくれて嬉しいです。」