第24章 ●獲る●
「想像はつきます。」
「でもまだ話してる途中で隙を見て逃げたって。その後、恵を見つけたのね。それからまた悟は硝子のところに戻って建人に電話して、私にメッセージ送りまくったり、だらだら浮気の言い訳したりして管巻いてやっとさっき帰ったらしいよ。」
言い終わると彼女はワインを喉へ流し込んだ。
「あなたの思いを伝えてみたらどうですか?」
彼女のグラスにワインを注いでやり、自分のグラスにも注いだ。
「伝えたところでアイツの事だからブチギレて他の御三家に文句言いに行ったり、ウチの本家乗り込んだりしそうで怖いよ。」
「まあ、あの人ならやりかねませんね。」
ピザを食べながらワインを飲んだ。
一本目はすぐに空になり、今度は白ワインに進む。
「ピザ美味しかったぁ。まんぷくまんぷくぅ。」
ソファにのけ反り、お腹をさする恋。
昔からこういうところが可愛くてたまらなかった。
のけ反った事でパーカーが少し上にずれてその分足が出た。
白くて柔らかそうな太ももが私を誘っているかのようだった。
その刹那、太ももに手を置いてしまった。
「す、すみません。酔ってしまったようです。」
我に返り慌てる。
「じゃあ、お返し。」
そう言うと彼女は私のハーフパンツから出ている膝に手を置いた。
彼女に触れ、触れられ、とてもドキドキした。
この年になってまだこんな感情があったとは。
「ねっ?おあいこ。」
微笑む恋。
パッと手を離し、白ワインを一気に飲む。
顔が熱い、火が出そうな程に。
心臓が早鐘を打つ。
「手、どけなくてもいいのに。」
少し、寂しげな声だった。
「触ってもいいですか?」
「そんな風に聞かれたの久しぶり。」
魅惑の太ももに指先だけで触れ、ゆっくりゆっくり動かす。
すると今度は違う衝動に駆られる。
「舐めたい……」
「え?」
驚く恋。
「太もも舐めていいですか?」
酒の力は偉大だ。
「いいよ。」