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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第24章 ●獲る●


「すみません。調子に乗りました。」

「謝るところが建人らしいね。」

「……ダメですか?」

次は、唇にキスをした。



この感触、久しぶりだ。


やはり、恋の唇が1番いい。


他の女性を抱いている時もこの人を想っていた。


「恋。」

唇を離し、名前を呼ぶ。

「けんとぉ。」

彼女も呼んでくれた。

甘い声で。


起き上がらせ、自分の膝の上に座らせる。


「ンンッ。」

再び唇を貪りながら耳を触ると喉の奥から声を出す。

その音色に胸が躍る。

「ハァ、ハァ。」

息が上がる。

「建人、大丈夫?」

「久しぶりに、あなたを近くに感じたもので。緊張してます。」

「実は……私も。ねぇ、抱きしめて。」

両腕を広げる彼女の瞳は憂いを帯び、悩ましげな表情と相まって私を昂らせる。


その瞳はこれから起こることへのとまどいか、それとも期待か。


是非後者であって欲しいと願い、彼女を優しく抱きしめた。


「ギュッてして。」

お願いされ、回した腕に力を込める。



「恋、私はずっとあなたを想っています。」

「多分……私も気づいてたんだと思う。それなのに気づかないふりをして、建人に甘えてた。本当、ごめん。泣きたい時だけ利用して。」


恋がこんな風に思っていてくれたとは……


「いいんです。私はそれが嬉しかった。あなたに必要とされるならそれは本望です。」

「建人……」

「こんな男、重いですよ……ね。」

「そんな事ない。重くなんかないよ。嬉しい……」


こんな話の途中だが、私は今ある1つの思いに囚われていた。


「あの……今更ですみませんが、私、汗臭くないですか?」


「へっ?」

体を離し、不思議そうな顔で私を見上げる恋。

「任務から帰ってそのままなので……」

「そんな事言ったら私だって仕事終わりでそのまま来たし……」
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