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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第24章 ●獲る●


「以前、私が言ったこと覚えていますか?今度泣かせたら奪うと。」

そう言うと、スマホの向こうで息を呑む気配がした。

「お前、今から恋とヤルの?」

そんな言い方しか出来ないのかと、半ば呆れる。

「とりあえず今夜はウチに泊めます、では。」

一方的に通話を切った。



恋の背中に手を回し、肩を引き寄せる。


肩にもたれかかる愛しい人。


香りをを胸いっぱいに吸い込んだ。



どのくらいそうしていたのだろう?


ふと気づくと彼女は眠っていた。


起こさないよう気をつけながら、自分の膝の上に倒す。


スヤスヤと眠っている。


頬に涙の跡があった。


指で拭ってやる。


可愛い寝顔。


この寝顔を自分だけのものにしたかったが、叶わぬ夢だと自分に言い聞かせてきた。


しかしさっき恋から聞いた話はある意味では衝撃だった。


五条さんはわがままだ。


五条家は彼のワンマンで自由にできる。


だから、あの人は無理矢理にでも恋と結婚するものだとばかり思っていた。


だけどそれは叶わないらしい。


龍家にそんな事情があったなんて。


見つめていると、彼女が目を覚ました。

「け、んと?」

「恋………」


名前を呼ばれただけなのに顔が熱くなる。


「ごめん、建人、重かったよね。」

慌てて起きあがろうとするのを止める。

「大丈夫です。眠ってて下さい。もう少し、こうしていたい。」

自分で言っておいて更に顔が火照る。


目を閉じた彼女の頭を撫でる。


ゆっくり、ゆっくりと。


そして次は指の腹で額、まぶたとなぞっていく。

鼻筋、頬、そして唇を指で触る。

すると小さな唇が僅かに開き、中から可愛い舌が出て私の指を舐めた。


ビクッとする自分の体。


可愛い過ぎる。


たまらず額にキスをした。


心なしか彼女の体もビクついたような気がした。
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