第20章 憤る
直哉だ。
子供の頃よく叱ってやったっけ。
クズの直哉だ。
何故か金髪になってる。
全然似合ってない。
てか、アイツ禪院なの?しかも次期当主?
何かの間違いであって欲しい。
だって恵の親戚なんだもん。
そしてこのクズは相変わらずの男尊女卑発言。
直哉のクズさ加減に呆れてた時、悟と斎藤が現れた。
「やあ、直哉!久しぶりだね。」
笑顔の悟。
だけど目は笑ってない。
「いややわぁ、そない見つめられたら勘違いしてしまいそうやわ。」
「僕は見事に勘違いしちゃったけどね。」
この二人は何を言ってるんだろう?
「恋、ごめんね。ハニートラップだったんだよ。直哉がみゆゆ使ってしかけてたの。僕さぁ、恋と七海がラブホから出てくる画像見せられたんだよ。直哉、あれ合成だったんだろ?」
写真?合成?
「うん。上手に出来てたやろ?」
「お前ら何言ってんの?」
聞いてみた。
「恋、落ち着いて。」
悟が偉そうに指図してきた。
「何でお前の言うこと聞かなきゃいけないの?」
「ごめん。本当ごめん。こんなヤツらに騙されて、お前と七海の事疑って。本当悪かった。」
謝ってどうにかなるもの?
直哉に聞く。
「お前、あの乳牛女と私の事ハメたの?」
でも、直哉は答えずに論点をずらした。
そして私はキレた。
「恋、落ち着いてください。」
建人が肩に手を置き、なだめてくれた。
「わかった、ごめん。」
すると、バカ男がすねる。
「七海の言うことは素直に聞くんだ。何か凹む。」
誰のせいだよ。
「うるさい!バカ白髪!」
それを聞いてつり目が笑った。
「何がおかしい?クズのつり目金髪!」
そして再びキレる。
「恋。」
「ごめん。」
結局、建人になだめらる。
そして急に謝り始める乳牛女。