第19章 掛かる
他の男になだめられてるのに可愛いって思うのもおかしいな。
「要するに、五条さんはこちらのお二人に騙されて浮気したと?」
さすが、七海。仕切りは任せた!
「ああ、そういうこと。気付くのが遅かった。」
本当、僕ってバカだよな。
「恋さま。私は五条さんをハニートラップにかけただけで、その、好きだとか付き合いたいとかそういった感情は無いんです。ご安心を。」
みゆゆ、本当はちゃんとしてるんだな。
まさかこれも演技?
直哉は僕と恋に謝り倒してる。
「ホンマ、ごめんやで。堪忍してください。」
ただでは返さないよ。
「お前の父親には伝えたから。」
直哉にとって1番嫌な事をしてやった。
さっさと帰れ!
「コラ、ちょっと待て。要するにコイツが仕掛けたハニートラップにそいつはまんまと引っかかったってこと?」
1人、納得してない恋。
「まあ、そういう事なんでしょうね。」
七海がそう言うとすんなり納得するんだよね。
「今度その顔見たらあそこ使いものにならなくしてやるから。」
恋にそう言われて直哉は股間を押さえながら帰っていった。
僕を騙そうなんて100年早いんだよ。
「恋、この通り、ごめんなさい、許してください。七海も、悪かったね、疑ったりして。」
直哉を見送った後、土下座して謝った。
とにかく許して欲しかった。
額を地面に擦り付けるようにして頭を下げた。
「乳牛とヤッたくせに。」
恋ちゃん、女が抜けてるよ。
「ごめん。僕、強い酒ガンガン飲まされてから、恋ちゃんと七海がラブホから出てくる画像見せられて、それで頭に血が上っちゃってさぁ、もう思考停止状態だったんだよ。」
顔を上げて再び謝る。
「良かった?あのホルスタイン。スタイル良かったでしょ?おっぱいおっきかった?」
泣いてる……
最後の方は涙声になってた。