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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第2章 ●忘れる●


和くんがおかしくなって2ヶ月が過ぎた頃、私は街でバッタリ、彼に出会した。

「和くん…」

彼の隣には綺麗な女の人がいた。
その人には見覚えがあった。

「恋、違うんだ。これは、その…何ていうか。」

和くんはあきらかに狼狽していた。

「何焦ってんのよ、和。別にいいじゃない。私たちってそういう関係なの。」

その女が言った。

「マナ先生、旦那いるでしょ?」

その女は私の担任の先生だった。
そして彼女の旦那は3年生の担任、柿座先生だ。

「あぁ、アレね。本当はさっさと別れたいんだけど、なかなか別れてくれないのよ。私の本命はコッチよ。」

そう言って先生は和くんの腕をギュッと掴んだ。

和くんは黙ったままだった。




今日の出来事を建人に報告した。

「大丈夫ですか?」

建人はいつも私の事を心配してくれる。


本当にいいヤツだ。



それから数週間後、建人がまた京都にやって来たので2人で流行りのカフェへ行った時の事。

「おいっ!龍。」

テラス席に座っていると、大きな声で苗字を呼ばれた。
声のする方を見るとそこには私の担任の旦那、柿座先生が仁王立ちしていた。

「柿座先生?どうしたんですか?」

「ちょっとこっちへ来てくれるか?話がある。」

そう言うと先生はビルとビルの隙間に私を連れて行った。

「なんです?いきなり。先生は3年の担任でしょ?私に何の用が、えっ?い、痛い。」

先生は私の肩を思いっきり掴んだ。

「おい、お前の保護者は今どこにいる?」

先生は鋭い眼光で睨みつけている。

「保護者?えっと、さあ?家にいるんじゃないかと思いますけど、ちょっと、痛いです。」

肩に置かれた手は一向に力を緩める気配がなく、このまま地面の中に沈みそうな気がした。

「お前、何も聞いてないのか?アイツは俺の妻をさらって逃げたんだぞ?」

その言葉で肩の痛みは頭から消えた。

「う…そ。いつですか?」

「今朝になっても妻が帰らないから電話したんだ。そうしたら、あの男と一緒に遠くへ行くっていわれたんだよ!」

「おいっ!何してるんだ?」

その時、建人の叫ぶ声が聞こえた。

「建人、私は大丈夫だから。」
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