第18章 ●嵌める●
数日後、付き人が慌てた様子で俺のところへやってきた。
「直哉様、大変です。」
「何やねん、騒々しい。恋ちゃんの事調べついた?」
「それがですね、龍恋は今呪術高専東京校の教師なんです。」
「へぇ?先生してはるんやね。それのどこが大変なん?あ、そういえば悟くんもそこの先生やったね。」
「そうなんです。龍恋はその五条悟と恋人同志なんだそうです。」
そう言うと、書類を出した。
書類の1番上には写真が添付されていた。
そこには悟くんと女が写っていた。
「何やて?うわ、これ恋ちゃん?子供の頃とあんまり変わってへんやん。しかし、悟くんとはそんなにお似合いやないなぁ。」
俺の恋ちゃんが、悟くんの女?
もう一度写真を見る。
やっぱ恋ちゃんは可愛いなぁ。
でも、悟くんとは似合わんわ。
悟くんやで?
あの五条悟くんやで?
いやぁ、悟くんはいつ見てもカッコええわぁ。
悟くんにはもっと派手な女がお似合いやわ。
恋ちゃんでは物足らんはずやし。
何で付き合ってるんやろ?
不思議やわ。
恋ちゃんみたいな子は俺みたいなんが丁度ええねん。
悟くん、堪忍な。
恋ちゃん、その内もらいに行くわ。
待っててな。
書類をめくると、恋ちゃんのプロフィールが載ってた。
なになに?
趣味はお菓子作りやて?
最高やないかい。
たまらんわぁ。