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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第2章 ●忘れる●


少しの間見つめ合ってから彼が再び私の唇に吸い付いた。
今度は舌で私の口をこじ開け、私の舌を求めてきた。

深い、深い口づけ。
タバコの味とお酒の味で頭がクラクラした。

それからの事は正直あまり覚えてない。
全て夢の中の出来事だった様な気がする。



私は和くんに抱かれた。
初めてだった。
彼は酔っていてずっと藍ちゃんって呼んでた。
これでいいんだと自分に言い聞かせた。


終わってから2人とも眠ってしまった。

朝になり、酔いが覚めた和くんは、

「うわっ!お、おま、お前何やってんだ。裸で。」

隣で眠ってた私を見て心底驚いている様だった。

「何って…覚えてないの?私の事藍ちゃんって呼んでたじゃん。」

そう言うと和くんの顔は真っ青になった。

「ごめん。ほんっとうにごめん。俺、酔っ払ってたみたいで、すまない。恋、悪かった。」

裸のまま土下座して謝ってきた。

「何…で謝るの?何したか本当に覚えてないの?」

目から涙がこぼれた。

「いや、した事は何となく覚えてる。夢だと思ってた。すまない」

和くんは申し訳無さそうに下を向いた。

「わ…たし、が望んだ…んだから、いいの。でも、謝ら…ないでよ。惨めになるから」

そう言うと床に散らばった服と下着を拾い集めて急いで身につけ、ドアを開けた。

「恋?」

部屋の前に思いがけない人がいた。

「建人?どうしたの?」

制服姿の建人がいた。
昔は私よりも小さかったのに、今では私の身長を30センチも超えている。
彼は今、呪術高専東京校1年生だ。

「任務でこっちの方に来たから寄ってみたんだけど、恋?何かあったのか?」

建人は心配そうにこちらを見ている。

「ううん、何もないよ。ちょっと私、用事あるからお茶でも飲んでて」

そう言うとそそくさとその場から離れた。
バスルームに入り、鏡を見た。

「うそ…」

鏡に映る自分の姿を見て驚いた。
制服を着てはいるけど、襟がずれており少し胸が肌けていた。
いや、問題はそこじゃない。
肌けた胸元に見える赤い痣。
恐る恐る胸元を開くとそこらじゅうに赤い印が出来ていた。

「これ、キスマーク?でも、良かった。首筋には付いてないから服で隠せる」

などと独り言を呟いてハッとした。
さっききちんと着られてなくて、肌けた部分から赤い痣が見えていた。
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