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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第17章 嘲る


「ありがと。」

建人が差し出したフォークから直接口でカプッとケーキを咥え取った。

「美味しい!建人もモンブラン食べる?」

「では、いただきます。」

私も自分のフォークにモンブランを少し乗せて建人に差し出す。

すると、建人も私のフォークを直接咥えた。


まるでカップルみたい。


でもこれ以上の事は何も起こらないし、起こすつもりもない。

「あ、そうだ。建人、彼女は?」

「何ですか?唐突に。」

「ちょっと気になって。もし彼女いるんなら申し訳ないかなぁって。こんなとこでケーキ食べてて。」

「彼女はいません。」

「建人、会社でモテるでしょ?」

「さあ?どうでしょうか。仕事以外ではあまり、関わらないから。」

「さみしくないの?」

そう聞くと建人は何故か居住まいを正した。

「そうですね。そうなのかもしれませんね。実は……呪術界に戻ろうかと思ってるんです。」

「本当に!?嬉しいなぁ。悟が喜ぶ。もしかして、さみしかったの?」

「まあ、そんなところです。」

「そっかぁ、また楽しくなりそうだね。」


建人が戻ってくる。


早く悟に教えてあげなきゃ。




「ふぅ。満腹、満腹。」

お店を出て、お腹をさすった。

「あなたは昔と何も変わっていませんね。」

「そうかな?あっ、そうだ。ごちそうさまでした。ありがとね、建人。」

ここも建人が払ってくれた。

「良いんです。誘ったのはこっちですし。送りますよ。」

「ありがと。」


私は今、高専のすぐ側にあるマンションに住んでいる。


マンションの前まで送ってもらった。

「今日はありがと、建人。」

「いえ、こちらこそ。」

「じゃあね。おやすみ。」

「おやすみなさい。」




建人の姿が見えなくなるまで見送った。

そして、すぐ悟に電話をかける。

「もしもし?」

「もしもし?悟?」

電話に出た悟だったけど、音楽ががうるさくてよく聞こえなかった。

「今、どこ?」

大きな声で言った。

「飲んでる。何か用事?『ねぇ、五条さぁん何やってるんですかぁ?』緊急?」

悟の声とうるさい音楽、それに混じって女の猫撫で声が聞こえた。

斎藤だ。

「緊急じゃない。」

「あっそ。」

ツーツーツー

電話を切られた。


何?


今の。


何なの?
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