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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第14章 ●逃げる●


「恋、これ新発売の和菓子なんだ。食べる?」

「うんっ!食べる。うわぁ、綺麗なお菓子だね、五条。」

「ほら、食えよ。」

「ありがと……うん、おいひい。」

「マジで……うん、上手い!」

「五条、口の横にあんこついてる。」

「えっ?どこ?」

「ここ、ほら。」

悟の顔を指で撫でてあんこを取り、自分の口へ運んだ。

「そうだ五条、明日ガトーショコラ焼くんだけど食べる?」

「食べる食べる。」


次の日、久しぶりに悟がウチに来た。

硝子も呼んだ。

傑は任務で留守だった。


「美味そう!いっただきまーす。」

「どう?」

「美味い!めちゃくちゃ美味い!」

「よかったぁ。」

「苦味があって、甘いもの嫌いな私でも食べられるよ。」

いつもはお菓子を嫌がる硝子だけど、コレは気に入ってくれたみたいだった。

その時硝子の携帯が鳴った。

「ごめん、呼び出しだ。保健室行ってくる。」

硝子はそう言うと慌てて出ていった。

突然、悟と2人きりになった。



ドキドキする。


すごくドキドキする。


どうしよう。


バレるかな?


緊張してるって。


「ガトーショコラまだあるけどいる?」

沈黙が嫌で話しかけた。

「うん。」

「ちょっと待って。」

立ち上がり歩こうとした瞬間、悟に手首を掴まれた。

「何?五条。」

「ねぇ、悟って呼んでくれない?」

「ヤダ。」

「お願い。」

「絶対ヤダ。」

「俺の事好き?」

「キライ。」

「俺は恋が好きだよ。」

「私は悟が大っ嫌い。」

言ってからしまったと思った。


時すでに遅し。
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