第13章 ●ハマる(五条の場合)●
恋が高専に戻ってきた。
そして、俺は恋に想いを伝えた。
恋も俺の事を好きだと言ってくれた。
最高だった。
だけど俺には一つ片付けなくてはいけない問題があった。
「アレ?五条じゃん!久しぶり。」
「あっ!ミサト先輩!おひさ〜」
3ヶ月前、俺は偶然ミサト先輩に会った。
「五条、暇ならお茶しようよ。」
「OK!」
近くのカフェで先輩と話した。
「先輩、今は何してんの?」
「父の手伝いしてたんだけど、ちょっと疲れちゃったから長期休暇もらってる……って言えば聞こえはいいけど、家出してるの。」
先輩は卒業後、術師になってはいなかった。
父親は華道の家元で母親は大企業の創業者一族の令嬢、身内には有名人も多く非術師ばかり。なので、術師になる事を反対されていると聞いたことがある。
「家出って今どこ住んでんの?」
「あそこ。」
そう言って先輩は目の前に見えるマンションを指さした。
「へぇ、いいとこ住んでるね。一人暮らし?」
「そうよ。五条、あれから彼女出来た?」
「女って難しいね。」
「そうなの。そんなにいい男なのにね。」
「えーっ!先輩俺の事興味ないとか言ってたくせにぃ。」
「あの時はね。年下に興味なかったの。」
「じゃあ、今は?」
サングラスを少しだけずらして先輩を見つめる。
「あんた、いい男になったね。」
「先輩は更にいい女になったね。」
「ウチ来る?」
この時の俺は完全にどうかしていた。
先輩の部屋にのこのこ着いて行った。
「五条」
部屋に入るなり先輩が抱きついてきた。
「先輩。俺ねぇ、実は禁欲してんの。」
「禁欲?何それ。健康な若い男の子がする事?」
先輩は驚いた顔で俺を見上げた。
「色々あってね。もう、3ヶ月ぐらいエッチしてない。」
「アハハ。よく、我慢できたね。」
「うん。褒めてよ。」
「いいわよ。何して欲しい?」
先輩の顔がとてもセクシーで、俺はとうとう我慢できなくなってしまった。
「キスしてよ。」
そう言うと、先輩はニコッと笑ってキスしてきた。
舌を入れられ、俺もそれに応えるように舌を動かす。
「ンンッ」
先輩の口から漏れる声。