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鬼殺の謳(仮)

第1章 第一章


男はこちらの質問を受け、こちらの顔を伺うような目線を向ければ、間を置いて案内すると申し出てくれた。
 品定めするような目線にすこしぞわりとする。

「それは助かります」

 案内してもらっていいものか考えたが、躊躇っていられるほど水の残量に余裕はない。
 男の提案に縦に首を振り案内してもらうことにする。「こちらです」と男は先を歩き、その後を歩く。

 数十分過ぎた頃、水が流れる音がする。どうやら少し大きな川があるところまで来たらしい。

 「この先に川があります。日陰が多いので少しばかり涼しいでしょう」

 その言葉通り川に近づくにつれ木の葉が濃く生い茂り、過ごしやすい日陰を作る場所になってきた。

「さあここです。好きなだけ水を汲まれると良いでしょう。しかしその前に、ここまで案内したお代をいただこう」

 男の歩みが止まり、それにつられて歩みを止める。目の前には透き通った水が流れ、休憩するのに丁度いい岩場がある場所であった。
 にこやかに男は振り返り、お代をいただくと言えば、少年の腕を掴み、近くの木へと追いやる。

 「…ッ⁉︎」

 突然のことに抵抗できずあっという間に大きな木に追いやられれば背中を強打する。
 自分の腕を掴む男の息は荒い。無理矢理唇を合わせられ、抵抗するも虚しく口内をその舌で犯される。男は右手で少年の両腕を掴み、左手で着物の合わせに手を滑り込ませ、着物をはだけさせた。

 「ンッ…‼︎やめっ‼︎」

 "やめろ"と大きな声で叫びたいが荒々しく口内を舐め回す舌によってそれも叶わない。腕を掴む力も強く、痩せ細くて筋力のない少年には振り解くことができなかった。

 男ははだけた着物から覗く少年の白い肌をみて目をぎらつかせる。胸の飾りを親指と人差し指で挟み転がせば少年の身体がびくりと震える。その様子に男は口角を不気味に上げて少年の口を犯すのをやめ、指で弄るのとは反対の飾りに舌を這わせてまるで味を堪能するようにじっとりと舐め回す。
 感じたくないと思うが、これまで金を得るために幾度となく身体を開いてきた少年の体は弄ばれて感じる身体になってしまっていた。
 意に反してビクビクと波打つ身体に少年はせめてもの抵抗として唇をきゅっと噛み、声が漏れ出さないようにした。
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