第3章 刺客
ゼンが部屋を出て歩いていると、
「あ!いた!ゼン!!」
あかねが前から走ってきた。
「あ!お前…なんですぐ来なかった!?」
「あれ、もしかして…
白雪と会った?」
「あぁ。話は聞いた。」
「そっか、ごめん、執務室に行ったけどいなかったから探してて…」
「いや、いい。
それで?」
「今日、見知らぬ男を見た。
ちょっと油断して取り逃したんだけど…
そいつが怪しいと思う。
ゼンは?」
「俺も、なんとなく
白雪を排除したい動きを感じている。
あかね、
お前はこのまま白雪を近くで守ってくれ。
白雪はこのまま囮になって
敵を見極めるそうだ。」
「白雪が!?
ゼン、許可したの!?」
「仕方ないだろ…
だから、お前にそばで見守って欲しいんだ。」
「了解。
じゃあ、行ってくる」
「おう、頼んだ。
俺はミツヒデと木々にも伝えて、そのまま動きを見る」
あかねは白雪を追って、外の木に移った。