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赤い瞳のわたしと【赤髪の白雪姫】

第3章 刺客






「ーー…白雪
お前だれかに
声掛けられたりしたか?」

ゼンは気配のした方向を向いたまま白雪へ聞いた。


「衛兵の人になら…

あ、あかねさんとも会ったよ。」



「衛兵ね…

それで、あかねはどうしたんだ?」



「あ、なんか調べたいことがあるって言って…
でも、ゼンに会いに行くって言ってたから、てっきりもう会ったのかと…」



「なるほどね…
すれ違ったか…。

で?
その手の矢はなんだ?」




ギクッ…








ゼンと白雪は近くの空き部屋に移動した。


「城内でだれかに射られた?!」


ゼンは驚いたまま


「アホ!

どうしてそれで
兵を呼ぶなりしなかった!?」


「ご、ごめん…でも、あかねさんが助けてくれて。

…ゼン、怒る前に聞いてください。」




「これが怒らずにいられるか!!
お前こそ何を飄々としている!?

大体、あかねは何故すぐに報告に来ない!?」


「私も怖いし腹が立ってる!!」




白雪が声を大きくあげたことに、ゼンはギョッと驚いた。


白雪は下を向いたまま…


「ーー……

だけど…

何もせずに

ここを行き止まりになんか
したくないん

私をゼンに会わせたくない人がいるなら
その人にぶつかってみないと」


「ーー…お前一人でか…?」


「相手も
私一人でいれば
近付いてくるかも…」


「だめだ」


白雪は顔を上げてゼンを見ると、ゼンは片手で目元を覆っていた。


「ゼ................」


「と
言いたいけどな........


わかった

お前を待つよ
白雪」

ゼンは白雪の目を見て言った。

「ただし
相手が引かないようなら

俺の名を出してでもやめさせろ


1人の仕業とも限らん


俺も........見つけ出して
監視しておく」


「........?

心当たりがあるの?」


頬杖を着いて考える様子のゼンは、そのまま

「確信はない

から

口には出せん」


悔しそうな表情に変わったゼンに


「ゼン?」



白雪は声をかけると



「ーー悪い

俺はどうも
敵をつくりやすいらしい」




その後、ゼンは、無理するなよ!と白雪に声をかけ、


白雪は、努力すると、と返し、微妙な答えだな…とゼンは苦笑いした。
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