第2章 お出かけ
「そういう時は声をかけろって
前にゼンが言ってたなぁと思って…」
木々と白雪が話す中
「何?!
当日に言うなよ!どこ?!」
ゼンはミツヒデを放置して白雪に詰め寄った。
「コトの山の辺りまで
船で日帰り」
「海下った先の街だね…」
白雪の行き先を聞いたあかねは少し考え込んだ。
「城を抜け出して同行する計画だったが…
仕方ないな
港まで見送ろう」
「どうも…」
ゼンは残念そうにしながらも、口笛を拭きながら支度をしに行った。
港町をゼンと白雪、そして側近3人が少し離れて歩いていた。
「勉強って
白雪、お前もともと薬剤師だろ?」
「うん、でも個人的に
薬草調達して、練習したくて」
「ふーん?」
「あ!あの船だ」
白雪の乗る船が見つかると
「ゼン、これ」
白雪は1枚の紙をゼンに差し出した。