第1章 出会い
「おーい!!ゼン、待てよ!!」
先を行く男に向かって、背の高い男が声をかける。
「ははっ!遅いぞ、ミツヒデ!!な、木々?」
ゼンとよばれた男は、隣を走る木々という女性に声をかけた。
「本当に。もう置いていこうよ。」
木々はミツヒデと呼ばれた男を見ることもせず、ゼンに答えた。
「おい、それは酷くないか?!」
後ろから追いかけるミツヒデは、必死の抗議をしていた。
「あれ、そういえば、あかねは?」
ゼンは、木を飛び移りながら、木々に尋ねる。
「先に行ったよ。」
「はぁ?
負けねぇ!!」
ゼンと木々は、さっきまでよりスピードを上げて進み始めた。
「お、おーい!ゼン!?」
ミツヒデは更に遅れをとることになる。。