第1章 出会い
「ーー…ありがとう」
ゼンとあかねは貰った解毒剤を飲み、一息ついていたところに、白雪が正座をしながら言った。
「なんだ?白雪」
「そうだよ、正座なんてしちゃって」
「力を貸してくれて」
白雪は床を見たまま顔を上げなかった。
「…けどごめんなさい
私は…ゼンとあかねさんの毒にしかならなかった」
「そっ…」
そんなことない、と言おうとしたあかねをゼンが制した。
「それは…笑うところか?
俺が口にした毒の林檎と
おまえが同じ赤だからとか
そういう?」
ははは、と冗談まじりにいうゼンに、白雪は
「…なんかちがう」