• テキストサイズ

赤い瞳のわたしと【赤髪の白雪姫】

第1章  出会い





「ゼ、ゼン…!」

「よう、白雪

これ結んでくれ」


心配する白雪に、ゼンは包帯の解けた左手を出して言った。


「え

い、いや

その前にあなた体は…

それにあかねさんも…」




「ふふ…白雪、私たちは大丈夫よ


ゼンなんて、包帯結んであげるって言ったのに、いや、いい、なんて言っちゃってさ…白雪に結んで欲しかったのね」

「お、おい!!!」



あかねは心配する白雪に優しく声をかけ、ゼンは顔を赤くした。




「!」


ラジがなにかに気づいたようにゼンの方を向き直した。


「そうか

毒を口にした男というのは
君のことか!」


ラジはコツコツと部屋を歩きながら続けた


「いや
不運な事だった!

白雪どのを動けないようにして
連れてこさせる手筈だったのだが」




「........おまえが林檎をよこした
張本人か」

ゼンが静かに呟いた。


「口の利き方を改めろ男

私と君とでは身分が違うのだぞ」


フンっと鼻で笑ったラジに対し


「身分かぁ…ゼン?」


あかねは笑いながらゼンを見た。



「........これは失礼を

ラジどの」


ゼンは、剣を前に出した。



/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp