第1章 出会い
「君を罪人としては
噂が真実だと認めるようなもの
ーーーーそこで私の名誉回復のために
そちらから私の愛妾になりたいと
申し出てもらう
ただの街娘とはいえ
女性に恥をかかせたくはないと
胸を痛めた私が受け入れ
解決だ」
ラジの訳の分からない話に
(…........幻聴?!)
「冗談…」
「ああ!
偶然とはいえ
…嫌とは言わせない
材料ができて幸運だった」
ラジは、そう言いながら、部屋のテーブルにあった籠から林檎を1つ取り出し、白雪に差し出した
「ご友人へのお見舞いに
おひとついかがかな?
白雪どの。
あぁ、一緒にここへ来たあの美しい銀髪の女も
君と共に迎えよう。」
白雪は林檎を見つめて、言葉が出なかった。
「ーーー私としても
これほど目を楽しませる娘とわかれば
遠くへやるのは惜しいからな」
林檎をわざと床へ落とし、白雪の髪に触れるよう手を伸ばすラジ。
パシっー…