第1章 出会い
「あかね?!
おい、どうした?!」
「あかね!?」
ゼンがあかねの身体を抱き起こし、ミツヒデとともに声をかけるが、あかねは目を開けない。
「一体なんなんだ…
はっ」
ゼンは先程手に取った林檎を再度持ち、小さくかじった。
シャクー…
「お、おい!?
ゼン、何してー…」
「……これ、毒入りだな…」
「毒?!」
「ゼ、ゼン?!
大丈夫なの?!」
毒入りの林檎を食べたというゼンに、白雪は驚いて駆け寄る。
「あ、あぁ、ちょっと強いな…でも、だいじょう…ぶ…」
ゼンは力が抜けたように床に座り込み、壁に体を寄りかからせた。
「ゼン?!」
「何やってるんだよ!?」
木々とミツヒデがゼンに駆け寄る。
ギィー……