第10章 護衛
その後、木々に連れられ、オビは白雪の元へ行った。
「一緒に行かなてよかったのか?」
仕事をする手は止めず、ゼンがあかねに聞いた。
「ん?別にいいでしょ
オビなら上手くやるだろうし」
「そうか・・・まぁ、それもそうだな
あいつは人の懐に入るのが上手い」
「たまに顔見に行くようにするよ」
ゼンとあかねはふふっと笑い合い、そのまま仕事を続けた。
ガチャ・・・
「ただいま」
「木々、おかえり」
戻ってきた木々へ、ミツヒデが声をかける。
そして、ゼンも手を止めて木々を見た。
「白雪、どうだった?」
「前にあったことがあるって言うのは
本当だったね」
「追い出されるかな」
「薬室長にも話を通したし
白雪なら大丈夫じゃないかな?」
「そうか。ご苦労
さて、そろそろお昼にしようか」
ゼンのその一言で皆が手を止め、執務室を後にした。