第10章 護衛
ガチャ・・・
「あ、ゼン、おかえり」
そこには、書類を片付けるあかねがいた。
「あぁ、ここにいたのか
オビが戻ってきたぞ」
「うん、さっき会ったよ
途中まで一緒にいたけど、
ゼンの姿見かけたから、報告に行くように言ったの」
「なるほどな」
そう話す後ろから、ミツヒデ、木々、オビが戻ってきた。
「あかね、お疲れ様」
「木々、おかえり」
「あかね嬢、俺にもおかえりは?」
「・・・」
木々とあかねの元に流れていた優しい雰囲気は、オビの一言でなくなった。
「ちぇ・・・
それで主、何があったんです?」
オビはゼンに視線を向け聞くと、ゼンはラジの発言、そこから城内の関心が白雪に向いていることを告げた。
「それは・・・ちょっと気になるな
今後も増えるんじゃないのか?」
「かと言って
白雪にずっと付いていることも不可能だ
それこそ、あいつにも仕事があるからな」
ふーーーっと深いため息を着くゼン。
「ゼン?」
そんな様子を見て、木々が名を呼ぶ。
「・・・考えがあるにはある」