第10章 護衛
あかねは壁の向こうにいるであろうゼンに向けて声をかける。
「ゼン!
こっちも確保したよ!」
「あかねか!
ご苦労!」
「え、あかねさんいるの?!」
「いるよー!
白雪、お疲れ様!」
ゼンの返事が聞こえると、白雪の声を聞こえた。
すると、直ぐに衛兵が2人あかねの元へ来て、男を連行して行った。
「ふぅ・・・あの王子のおかげで
面倒なことになってるなぁ・・・。
白雪、大丈夫かな」
あかねは空を見上げて小さく呟いた。
「あかね!戻るぞ!」
再び塀の中からゼンの声が聞こえたため、
「はーい!」
あかねはそう返し、ゼンの執務室へ向かった。