第9章 ラジ王子の訪城
コッ・・・コッ・・・コッ・・・
イザナが廊下を歩いていくと、そこにはゼンの側近 ミツヒデ、木々、そしてあかねがおり、頭を下げていた。
「・・・お前がそばにいながら
厄介なものを持ち込んでくれたものだ」
「傍にいればこそだと思いますが」
「お前も生意気を言うようになったな」
そうミツヒデに言うイザナは、そのままあかねを見た。
「あかね
ゼンの方へ戻っていい」
「承知しました」
あかねは再び頭を下げた。
イザナが見えなくなると、
「何か生意気を言ったみたいだな
うちのご主人様は」
「じゃあ本領発揮だね」
「やっぱり、ゼンはこうじゃなきゃね」