第6章 ラクスド
その後、きっちり1時間後に目を覚ましたあかねは、体力をほぼ回復し、オビと共にゼンの元へ向かった。
「ゼン!」
「!
あかねか
少しは休めたのか?」
「うん、ありがとね」
ゼンへお礼を伝えると、そのまま木々とミツヒデの方を向き
「木々も、ミツヒデもありがとうね」
「ん。
回復したようで良かったよ」
「あかねは無理しがちだからなー
辛い時はちゃんと休めよ」
「うん」
そう言い、あかねも3人の仕事に混ざり、オビはふらっとどこかへ行ってしまった。
その後、目を覚ました白雪の元へ行くゼンを、あかねと木々は優しい眼差しで見送り、
ミツヒデは親のような目で見ながら後を追っていた。
兵たちも回復し、翌朝、砦を出ることになった。
「今日からまた
通常通り頼んだぞ」
「はい!」
「えっと・・・今度、手紙書きます」
と、シュカ(見張りの男)が白雪に言うと、
「はい!」
と笑顔で答え、2人は握手した。
「ゼン殿下!
木々どの、ミツヒデどの、あかねどの、
白雪どの!
道中、お気を付けて!!」
「ありがとうございました!!」
兵たちはそう言い、見えなくなるまで全員が手を振っていた。