第6章 ラクスド
「ん・・・・・・」
(なんか、温かい・・・心地いいなぁ・・・)
あかねが目を覚ますと、温もりを感じた。
「起きました?あかね嬢」
「!?」
目の前から声が聞こえ、寝ぼけていた頭が一気に覚めた。
そこには、自分と共に横になるオビがいて、服を掴んでいる自分の手を見て、オビが動けなかったことを悟った。
「オビ・・・ごめん、動けなかったね」
「?
あぁ、これのことですか。
良いんですよ、あかね嬢のかわいい寝顔を見れましたし」
「もう・・・
でも、ありがとう
ゆっくり休めたよ」
冗談まじに言うオビをあしらうように答えるあかねは、ゆっくり身体を起こした。
「まだ休めますよ?」
「んーん、もう大丈夫
ゼンのところに行かなきゃ」
そう言い、ベッドから降りるあかねだが、立ち上がった瞬間目の前が歪んで見えて、クラっと立ちくらみがした。
「おっ・・・と」
「ご、ごめん・・・」
倒れることはなく、オビがあかねの腰を支え、再びベッドに座らせた。
「ほら、もう少し休んだ方がいいですって」
「でも・・・」
「あかね嬢。
木々嬢とミツヒデの旦那もいますし、お嬢さんも今は主が休ませてるんですから、もう少し休みましょう?」
「・・・今、何時?」
「4時過ぎたところですね」
「じゃあ・・・1時間だけ。
そしたら、次の薬の準備もしたいから」
「・・・」