第6章 ラクスド
「・・・・・・
・・・・・・・・・」
驚いて目を見開く白雪。
「やっちゃったよ・・・」
と苦笑いするオビに対して
「あ・・・あなたは確か・・・
ここで何を・・・」
「お構いなく
今はゼン王子の従者です」
はい、ちゃんと立って、と白雪を支えながら言うオビ。
「白雪ー、できたよ〜」
そんな二人のもとに、あかねがやってきた。
「あ、あかねさん・・・」
「・・・オビ?なんでここに?」
「あかね嬢が見守っててって言ったんじゃないですか」
「そうだけど、見守ってる人がなんでここにいるの?」
「いや〜」
「・・・あかねさんも知ってるんですか?
でも、従者って・・・」
ギィッー・・・
シャッ!!!
サッ!!!
「白雪どの?
今なにか大きい音がしたが・・・
ゴトンと。」
「あ!すみません
荷物を落としまして」
「大丈夫かい?」
「はい!」
窓から声をかけてした兵士の後ろから、ゼンがひょこっと顔を出した。
「白ーーー・・・」
白雪は、笑顔を作り、ゼンに手を振った。
「・・・・・・」
ゼンは手を振り返し、窓を閉めたが、
「今朝から反応が妙なんだよな
白雪の奴・・・」
2人は階段をおりながら
「なんで手を振る?」
「え?挨拶では?」
「無言だぞ?」
「陛下も無言でしたが・・・」
「俺のは無言返しだ」
と話していた。