第6章 ラクスド
白雪は、煎じ薬はあかねに任せ、報告書と兵たちの治療記録をまとめようと、書類一式を箱に入れて歩いていた。
その足取りはふらついており、限界を迎えようとしていた。
グラ・・・グラ・・・
「・・・・・・・・・・・・」
するっ!
ゴンッ!!
「痛っ!!!」
手の力が抜け、持っていた箱を落としてしまい、その箱は白雪の足に降ってきた。
足を抑えるように悶える白雪。
「おいおい
大丈夫か?あれ」
そんな様子をあかねに言われた通りに見守るオビ。
「勝手にあの子に近づいたら怒られるしなぁ
あかね嬢も見守ってて、としか言ってないし・・・
一応、主とあかね嬢呼んどくか・・・」
オビは木から立ち上がると
(い、痛い・・・
けど
ちょっと目が覚めた・・・)
「平気」
と言うと、白雪は荷物を持ち、グッと立ち上がった。
勢いをつけて立ち上がったことも影響し、貧血のようにくらっときた。
そのまま後ろに倒れそうになる白雪を・・・
トンっ・・・
オビが背中に手を入れて支えた。