第6章 ラクスド
白雪は、薪を持って外へ行くと、そこにはゼン達がいた。
「ーー白雪・・・」
ミツヒデの言葉に、ゼンは入口を見ると、ふらついた白雪が出てきていた。
「!!
どうしてそんなに
ふらついてる?」
「けほっ・・・
いや、いまちょっと・・・
近くで作業しすぎて・・・」
白雪は持ってきた暖炉の薪を雪の中に埋めながら話続けた。
「ーーゼン
原因は暖炉の薪だよ
この木は燃やしたりしちゃいけない
有害な粒子が残って・・・
吸い続けると影響が出る」
「・・・・・・・・・・・・
なんだと・・・・・・
そんなものどこでーー・・・」
「旅団の者が
移動の邪魔になるからと
何棚か譲ってくれた薪です・・・!
俺もその場にいたんで
間違いないです」
男は白雪の後を追って外に出て、そこまで言うと、ガバッと頭を下げた。
「かっ・・・・・・
重ね重ね申し訳ありません!!!」
「!?
・・・・・・なんか動きが
軽くなってないか?おまえ」
「あ、はい!
白雪どのに薬をもらいまして」
「よかった
効いてきたみたいだね・・・」
ゼンは、自分ではどうにも出来なかったことを、白雪が解決してくれたことに、無力さを感じると共に、白雪を頼ってよかったと、改めて感じた。
「ーーー参った」
そう言い、座り込んだ白雪の顔の横に手を付き
「白雪、おまえ
かっこいいな」
白雪の顔を覗き込んだ。
「はい?」
「薬は全員飲んだのか?」
「あ、ううん
まだ数人・・・」
「そうか、じゃあ
しばらくここに留まってくれるか?
兵達のことはお前に任せたい」
ゼンの言葉に、白雪は嬉しくなった。