• テキストサイズ

赤い瞳のわたしと【赤髪の白雪姫】

第5章 宮廷薬剤師





コンコン・・・ガチャッ


「白雪、いるー?」


「あかねさん!
どうしたんですか?」


薬室に入るとすぐに白雪が迎えてくれた。


「白雪の仕事ぶりを見にきたの」


ニコッと笑うが


「あかねさん。
どこか怪我したのね?」


白雪がじっとあかねを見た。



「いや、大したことじゃないの。
本当に。
ちょっと紙で指を切っただけなのよ。

それより…リュウは?」



「リュウ?
リュウなら奥にいますけど…

それより!
指、見せてください!」



白雪に先程怪我した左手を出すと


「あー、これって地味に痛いやつですよね

消毒して、保護しましょう」


そう言って、あかねの手を引き近くの椅子にあかねを座らせた。


「いや本当に、大袈裟にしないでね
恥ずかしくなってきたから」



あかねは、今まで怪我をしてもほぼ人の力を借りようとはしなかった。
そんな自分が、たかが紙で指を切ったくらいで薬室を訪れるだなんて…


(か弱い女の子かって!!)


自分に突っ込んでいた。




白雪は手際よく手当てをしてくれて、傷にはガーゼが貼られた。



「ありがとう、白雪」


「どういたしまして」


白雪は笑顔で答えた。

/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp