第5章 宮廷薬剤師
コンコンコンッ…
「お!あかね嬢!」
「・・・何してるの?」
「いやー、暇なんで、出かけようかなぁ…と」
オビの部屋に入ると、ベランダからどこかへ行こうとするオビが目に入った。
「・・・・・・」
「すいませんでした」
「どこ行きたいの」
「え?」
「だから、どこに行くかって聞いてるの」
「特に目的はないんですよ
あかね嬢は、何しにここへ?」
「・・・別に」
「そうですか
じゃあ、俺と城外へ散歩しに行きませんか?」
「城外?」
「そう、城外。
たまにはいいでしょ」
「ん・・・そうね、行こうかな」
「よし、そうと決まれば行きましょう!
あかね嬢」
オビはニコッと笑い、あかねはそんなオビの隣に立つと、2人でベランダから城を抜け出した。