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赤い瞳のわたしと【赤髪の白雪姫】

第5章 宮廷薬剤師






「クラリネス王国
ウィスタル城
“宮廷薬剤師”

今日からこれが
お前の身分証か

白雪」


「うん」


ゼンは、白雪の身分証に書いてあるものを読み上げ、白雪を見た。


「城に入ると
こういうのが貰えるんだね」


はーっと感心する白雪に


「ああ。
ミツヒデと木々、あかねも持ってるぞ
お前と色違いの」

「いいな
ミツヒデと色が違って…」

「どういう意味だ!?」

木々がボソッと吐いた言葉に、ミツヒデはショックを受けたように答えた。


「白雪、本当におめでとう!」

「あかねさん、ありがとうございます!

…あ!
あかねさんのチョーカーについてるのって、もしかして・・・」


「そう!
わたしの身分証は、ちょっと作り替えてもらってね!
でも、木々達と同じやつなんだよ!」

「なるほど」


「お前は、紐が長いって文句言ってわざと壊したから作り替えてもらったんだろ…

まぁ、
今日は記念に残る日だな
白雪

歓迎する」


ゼンはあかねに溜息をつきながらも、笑顔で言った。



その後、白雪は薬室へ向かい、


「さて、俺達も仕事に戻るぞ」


「そうだな」


そのゼンの一言で、4人も執務室へ戻った。


「じゃあ、わたしちょっと出かけてくる」


ガチャッ…


あかねは執務室に戻るなり、そう言い残して部屋を出ていった。



「まったく…あの自由な性格は何とかならんのか」


「今更じゃない?
それに、きっとオビのところだよ」


「あぁ、特に音沙汰ないから気にしてなかったな」


「おいおい…まぁ、でもあかねに任せておけば問題ないっていう気持ちはわかるよ」


「ミツヒデ、うるさい」


「えぇ!?」


3人はいつも通り仕事を始めた。


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