第2章 infinite loop
「つ、ついた……早く中に入ろうぜ。」
デパートの中に入ると涼しい風が俺達を優しく包む。
シンタローはエネに馬鹿にされながら家電製品を扱う店を探す。
お盆だから態々買いにきたんだとさ。普段引きこもりのニートがこんな熱い日にデパートまで買いに行くとか……ご苦労なことで。
2、3日くらい我慢すればいいのに……ちらっとシンタローを見るとばっちり目があった。
「//……な、七階にあるみたいだ。」
「ご主人……何、赤面してるんです?キモいです。サクヤさんをこれ以上汚さないでください!」
大音量でエネが騒ぎ慌ててシンタローが止めにはいる。
対応が早かったので目立ちはしなかったようだが……近くにいる俺まで恥ずかしい思いするのはごめんだ。
『七階か……めんどい……俺そこら辺にあるカフェとかで待ってるからお前等だけで行けよ。』
「せっかく来たんだし……最後まで付き合ってくれよ……後で甘い物奢るからさ。」
『さ、早くキーボードとマウス買って甘い物食べに行くぞ』
止まってた足を再び動かし七階へと向かうのだった。
その時に後ろから“本当に甘い物に目がない”等とシンタロー達の会話には聞こえないふりをした。