第4章 *midnightバンパイア(セト)
『っ……はぁ……はぁ』
また……同じ夢をみた。
とても静かな場所に、一人の可憐な少女が誰かを待ってる夢
最初に見たときは、ほとんど周りがぼやけてて内容も曖昧だった。だけど、最近見る夢はとてもクリアで初めて顔を見たとき胸の奥がドキドキと激しく脈うって同時にギュッと締め付けられのを感じた。
……これが多分恋なんだろう。俺は初めて夢の中の少女に恋をした。
とても良い夢なんだけど、必ず途中で嫌な夢にかわる、
自分が……自分じゃなくなる。壊れてく夢を。
[さみしい……でも・・・]
いつも聞けないこの続き。君は誰なのか。この続きはなんて言おうとしたのか、毎日疑問を繰り返す。
『……もう、こんな時間っすか。』
時刻は午前4時。バイトは今日から1週間は休み。
なんでかわからないけど、休みを希望しなきゃいけない気がして。あの子に呼ばれてる。俺が行ってあげなきゃ。助けてあげなきゃ…確信はないけど、そんな気がするんだ。
『…どう行けば、夢の場所に行けるんすかね?』
誰にも聞かれることなく独りつぶやきながら
俺はアジトをでた。