第3章 Memory that has been forgotten
「……えーーっと最後にこの真っ白い髪をした長身の男がコノハ……わかった?」
……猫目……もといカノさんは写真と交互に見せながら団員達の説明をしてくれた。
皆、個性的な性格なんだなーと頭の隅でぼんやりと思いながら一人一人顔をよく見て覚える。
緑髪さんはキドさん
猫目はカノさん
モコモコはマリーさん
巨乳はモモさん…「ぶっ!!!!そんな覚え方しちゃ……なんか駄目っす!」
『巨乳?』
いつの間にか能力を使っているセトと目が合う。
あわてふためくセトに今思ったことを口にすれば
えーっとニートのシンタローさんが何故だが顔を赤くさせその言葉に反応した。
「……ご主人……巨乳と言う言葉に反応してるんですか?
……つなぎさんならまだしも……キモいです」
「お兄ちゃん…」
青い子はエネさん……
この場にいる女メンバーから冷たい眼差しがシンタローさんに集中する。
「……シンタロー、すけべ?」
「……気持ち悪い」
『コノハさんと最年少のひじきさんが
「ひじきじゃなくて……ヒビヤだよ」
え?!』
「コノハさんのとこから声に出てたっすよ?」
一瞬テレパシーなのかとヒビヤさんを凝視すると
横からセトが苦笑しながら訳を話してくれた。
「……1度にたくさんなんて覚えられないからな
お前のペースでゆっくりと思い出せれば俺達は嬉しいよ」
キドさんは優しい眼差しをこちらに向けて私を気遣ってくれた。だけど……その瞳の奥に悲しい色が揺らめいた気がして
その理由はわからないけど、とても悲しい瞳に何故だか……心の底から謝らずにはいられなかった。