第3章 Memory that has been forgotten
∞記憶の欠片2
『…ごちそう様でした!』
「いいえ、お粗末さまっす」
その後、食事にしようとセトが気を遣ってくれたので
その言葉に素直に甘えることにした。
セトが作ったのは昼時、という事もありパスタ…カルボナーラに決めたのだ。
セトの手料理はとても美味しかったな。
『セトって、料理上手なんだね!』
「褒めすぎっすよ//…人並みくらいは」
そう照れたように笑うセトに、胸がドキッと高鳴ったような感覚。
思わず、可愛いと呟いてしまったがセトは聞こえなかったようで首を傾げていた。
その仕草に自分より数㎝背の高いセトに胸が淡く色づいた気がした。
___
食事後も、セトからいろんな話を聞いた。
メンバーの事はもちろん、私の事、私の能力。
さっきもちょっとだけ話してくれたんだけど、
わかりやすく話をまとめながら話すセトに
一言も聞き逃さないようセトをまっすぐ見て話を聞く私。
「…あ、あの…っ…その、なんというか…そんなに見つめられたら…」
『あ、ごめん?』
そんなに見ていたのかな?
顔を赤くしながら、しどろもどろに話すセトにこれ以上見てたらセトが可哀想かなと思い私は視線を逸らした。