第2章 infinite loop
∞はじめまして、そんな思いとは裏腹に
「今から、他の団員達呼んで来るっすけど……大丈夫っすか?」
俺が落ち着いたのを見計らって、不意にセトがしゃべり出す。
そうだった。こいつは何かの組織にいて……他にも何人か居たんだった……
隠す、欺く、合わせるもここに住んでいて
奪う、覚ます、焼き付ける、凝らす、醒ますは違う場所に住んでいるんだっけか。
心配そうな顔でこちらを見るセトに、ゆっくりと首を縦に振った。
「……どーも、初めまして-。君か~、セトが持ち帰りした子っていうのは……まさか、セトがそんな趣味があるなんって痛っ!……ちょっと急に殴るのやめてよねー」
「ったく、お前は……すまなかったなこいつがうるさくて…………体調はどうだ?」
セトが呼ぶとドアが勢いよく開き
ぞろぞろと人が入ってきた。
最初はドアを開けたであろう黒色が入ってきて
それに続いて緑髪女が中に入ると同時にふざけた黒色の頭を殴る。
緑髪女の問いかけに曖昧に返事をしながら視線をドアに向けると
未だに白いモコモコがドアの影に隠れて、こちらの様子を見ていた。
『………おい、そんな所に隠れてないで出ておいでよ』
一瞬ビクッと肩を跳ね上げ、こちらを涙目で見つめている白いモコモコに手招きをしこちらへ呼ぶと
おそるおそるという表現があうほど、こちらに一歩ずつ歩み寄ってくる白いモコモコになるべく優しく微笑む。
『……何もしないよ……キミも俺のことを気にしてくれてたんだろ?ありがとうな』
「………ま、マリーです……よ、よろしく」
話が少しかみ合わない気がしたけど、白いモコモコ……マリーなりに勇気を出して発した言葉なのだろう。
優しく頭を撫でれば嬉しそうに微笑むマリーにつられて俺も微笑んだ。
「……//お、俺はキドだ。よろしくな」
「//……マリーばかり狡いよ!僕はカノだよ、よろしくね」
そんな俺達のやりとりを見ていた……緑髪女もといキドと…………カノは我先にと自己紹介をした。
そんな2人の顔が面白くて、ぷっと吹き出し笑う俺にセトもつられて笑う。
『っ……俺はサクヤだ』