第2章 infinite loop
アジトに戻るとモモが血まみれの室内を見て絶句していた。
よく見るとマリーが部屋の隅で怯えている。
アジトを出たときにマリーの存在を忘れていたが……丁度良いときに戻ってきたな。
あの時、モモはいなかったから…
2人同時に消せる。
サクヤが帰ってくる前に、ゴミは片づけなきゃ。
サプライズなんだから、びっくりさせてあげたい。
静にモモに近づき、混乱して動けないモモの心臓に向けナイフを刺す。胸が邪魔だ。
一刺しでは上手く心臓に届かなかったので、
キドと同様頸動脈をきり、あえなく絶命。
最後まで理解できなかったのだろう、終始困惑した顔を俺に向け絶命した今でもこちらを瞳を大きく開き見ているようだ。
静まり返る室内で、一際大きなマリーの泣き叫ぶ声が聞こえた
身を翻してマリーの顔を見ながら一歩、また一歩と近づく。
残るはお前だけだとマリーに刃を向けたその時、
突然現れた黒い空間。
その中から一匹の黒い蛇が俺の動きを止める。
「やれやれ……女王を殺されては物語が終わってしまう。
今回もなんとも滑稽な物語だ。
さて、女王?友達を助けたいでしょ?見ての通りこいつの衣服は真っ赤。ほとんど殺害したのです。
でも、ご安心ください
女王が願えば元に戻ります。
きっとこいつの狂行はなくなりますよ」
「っぐぁ……」
だんだんと首に圧を掛けられ苦しくなる……
なんで、こんな事になったのだろう
ただ、俺は が好きなだけなのに……
最後にの事が脳裏に浮かび
少しずつ
少しずつと意識が薄れて消えていくのを感じた。
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