第2章 infinite loop
どれくらいの時間が経ったのだろう?
お互いが懐かしい思い出に浸っていたからか、先程から何も言葉を発していない。
それでも、長年の付き合いからか無言の雰囲気でも
不思議と心地よさが広がっていた。
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アジトにアイツが居て
胸の内が黒く醜い感情が広がっていた。
なんで、オレ以外の奴と親しくしてるんだ。
なんで、オレ以外の奴に触られてるんだ。
考えないように、違う事を考えようとするも
気を紛らわせるとこが、余計サクヤ…いや、の事が頭を埋め尽くす。
とは幼馴染で、アイツがどうして男装して偽名まで使っているのかを知っている。
それが知っているのは俺だけだと思うと、優越感に浸る。
知らなくていい。の秘密は俺達二人だけのものだ。
の周りにいるやつらが邪魔だと頭に浮かんだ俺は
だったら、いっそのこと2人だけでアジトに暮らさないか?
ふと、遠くを眺めながらそんな考えが脳裏を横ぎったんだ。
そうだ。何で、今までそんなことをしなかったんだ。
それはきっとがメカクシ団に入らなかったからだ。
だから、テロ騒動後
気絶した俺が目を覚ましたときがいなくてほっとしたんだ。
メカクシ団に入らなくて。
なのに、結局アイツらが付きまとうから…。
答えは簡単だ。それなら消してしまおう